ジェネラリストのための皮膚科診療 ●DLQIのすすめ●
皮膚の生活への影響をはかる指標としてDLQIというものがある。
Takahashi N, Suzukamo Y, Nakamura M, Miyachi Y, Green J, Ohya Y, Finlay AY, Fukuhara S; Acne QOL Questionnaire Development Team. Japanese version of the Dermatology Life Quality Index: validity and reliability in patients with acne. Health and quality of life outcomes 2006; 4: 46.
https://www.sf-36.jp/qol/dlqi-skin.html
臨床試験などの指標としてよくみるがそもそもはなかなか患者さんが訴えづらい(もしくは表現しづらい)生活への影響をはかる指標といったところなのだろう。
最近、某勤務先でDLQIを使用しはじめた(今のところは臨床にしか使用する予定はなく非営利目的)
具体的に書くのは避けるが、治療前後でどうなったかを書いてもらったところ、皮脂欠乏性湿疹や足白癬、爪白癬でも、もともと患者さんたちはかなり困っており、皮膚科の介入によって改善している方が多いことがわかった。
これはわたしにとっても衝撃だった。
噂でDLQIをとると医師が思っている以上にもともとが悪い結果になるということは聞いていたが、これほどとは思わなかった。
今後も使いつづけていこうと思ったのとぜひ、地域医療やジェネラリストを目指す人たちにもこういった問診表の重要性を改めて認知してほしいと思った。
というのも内科Drに対して患者が訴えないからだろうとは思う。
医師が1人しかいない状況でない限りにおいては標榜している科のこと以外は患者は聞いてこないのだという、当たり前のように思うが、意識しないと怖い事項に関して改めて痛感した。