norimanorima’s blog

norimaのブログです。M.D. PhD.です。皮膚科医として臨床および研究やってます。

コロナのワクチン 皮膚科の場合

お題「わたしの仕事場」

 

意外とコロナのワクチン私打って大丈夫ですかね?と聞かれます。

今のところ全員テレビを見て不安になったとのことです。

医療はメリットとデメリットを天秤にかけてメリットが大きいと思っているから提供する

という話はするのですが数分程度のお話で毎日のように刷り込まれた不安を全員分取り切れるはずもなく、おそらく何人かはマスコミのせいで打たないでしょう。

HPVワクチンの時もそうですが、別にデメリットを報道することは問題ではないと思うのでいいのですが、報道の仕方で一般人が不安を感じるような報道の仕方をしているのならばそれはフェアではないと思うのです。

結果としてHPVワクチンは日本で普及が遅れ、それにより多くの命が失われたのではと思っています(エビデンスがあったとは思うのですがどの論文かすぐには思い出せない)

 

皆が知りたいことではあるので報道はすべきと思います。

ただしそこでは複数人の専門家が議論すべきなのであって決して専門家1人の意見を聞いて一般人があーだこーだいう必要はないと思うのです。

一般人の意見も大事だと報道の人は信じているのでしょうけれど、こういう緊急時にテレビに出る一部の専門家の意見のみで世論が決まっていく姿には違和感を覚えます。よくわかっていることに関して一般人がどのように理解しているのかを聞くのは大事ですが、今はそういう時ではありません。

 

まあわからないことが多いからこそでたがらない専門家も多いのかもしれませんが・・・